サケをアイヌ語では「カムイチェプ(神の魚)」、「シペカムイ(サケ神)」と言います。
これは厳しい冬を前に神が、越冬のために授けてくれた特別なものと考えていたからです。
このようなサケ崇拝は北太平洋沿岸諸民族の特徴で、
漁の前後に祭事を行う習わしを今も残す地域が多く存在します。
日本でサケが記録に登場するのは
「常陸風土記 (710年)」で、魚の王「須介(すけ)」という名で出てきます。
このスケが訛ってサケになったという語源説があります。
「鮭」という文字での登場は「出雲風土記 (733年)」からです。
サケは北太平洋の寒流を大きく回遊して成長しますが、この回遊コースにも諸説があります。
成長したサケは6月頃アリューシャン・カムチャッカ海域の南に密集し、
7月頃その大部分は北海道を目指し南下を始めます。
この密集海域に早く来すぎたサケは、そのまま親潮にのって北海道の太平洋沖に現れます。
それが、トキシラズと呼ばれるサケです。
母川を見つける能力にも謎が多いです。定説の一つとして水の臭いで知るという臭覚説があります。
サケの臭覚は人間の数千倍といいます。
アキアジ | 9月〜1月に漁獲されるサケの総称 |
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トキシラズ | 5月〜7月に太平洋沿岸でとれるサケ |
ハナマガリ | 成熟したオスで、吻が伸び湾曲しているところからそう呼ばれています |
ブナ | 川を上りはじめると、魚体表面に黒と赤がまざりブナの紅葉した葉の色に似ていることに由来します。 |
ホッチャレ | 産卵をおえて衰弱したサケのこと |
メジカ | 海洋のサケは総称して「ギンゲ(銀毛)」、そのなかでも若いサケを「メジカ(目近)」と呼びます。皮が薄く脂もよくのっています |
ケイジ | 産卵する年齢に達していない若いサケ。脂がのっていて美味しいが漁獲量は非常に少ない。 |

【 主な生産地ベスト5 】

一口メモ
サケは産地によって微妙に味がちがいます。 これは、つねに親が同じ川で生まれた同志ということから、 水質やエサなど他の川とのわずかな違いが遺伝的に受け継がれ、 しだいに濃厚になってきたものと考えられています。
【 鮭はすべて食べられます 】

主なブランド化した鮭 (名称:産地)
銀聖(ぎんせい) | 日高管内: 銀聖プロジェクト委員会 |
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羅皇(らおう) | 根室管内:羅臼漁協 |
樹煌士(きこうし) | 十勝管内:大樹漁協 |
雄宝(ゆうほう) | 網走管内:雄武漁協 |
特銀 | 網走管内:ウトロ漁協 |
恋問鮭 (こいといさけ) |
釧路管内:白糠漁協 |
厳選メジカ | 網走管内:雄武漁協 |
