日本人と食用豆の歴史は意外に新しいものです。
大豆、小豆、隠元豆、いずれも中国からの伝来品種です。
大豆は2000年ほど前、小豆は1300年ほど前、隠元豆にいたっては 350年ほど前といいます。
小豆と書いて「アズキ」と読みますが、正しくはショウズです。
では「アズキ」という読みはどこから来たのでしょう。
じつは、伝来したときの日本では「赤粒木」と書いてアカツブキでした。
後にそれがつまってアズキとなり、小豆のもうひとつの読み方として現在に定着したものです。
なお、中国ではアズキは紅豆、ダイズは黄豆と書きます。
北海道の小豆栽培については、開拓以前の1695年(元禄8年)、
松前藩が種子を本州南部藩に求めた記録があるところから、それ以前と考えられています。
しかし本格的な栽培は明治以降で、開拓初期は米栽培が禁じられていたこともあって、
開拓が進むにつれ商業作物として栽培地域は急速に広がりました。
小豆は温暖作物で、適度な乾燥土壌を好みます。
北海道の夏は梅雨がなくカラッとして、
とくに小豆の成育上重要な6月〜8月は日照時間も長く、
質のよい小豆を栽培する好条件がそろい、いまや国内生産の75%前後を占めています。
小豆は、7月末〜9月にかけての40日間ほど優雅な花をつけます。
開花は早朝3時ころに始まって、陽が昇るころ満開となります。
小豆の花が丘一面を埋めつくした風景はとても美しく雄大で、北海道らしい風景の一つです。
しかし、一つの花の開花時間は短く、午前中で開花は終わり、
花はしぼみ、翌日には咲いた順に枯れていきます。
早く咲いた花ほど結実率は高く、
最後に近く咲いた花のほとんどは開花後、実を結ぶことなく落花していきます。
ふつう、小豆1株には30〜40のサヤがつきます。
そのサヤには6〜9粒の小豆が入っています。
【 主な生産地ベスト5 】
平成17年度生産量


【 主な小豆の特徴 】
エリモショウズ | 淡赤色で円筒形 153g(1000粒) |
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きたのおとめ | 淡赤色で円筒形 148g(1000粒) |
しゅまり | 淡赤色で円筒形 157g(1000粒) |
とよみ大納言 | 淡赤色で円筒形 269g(1000粒) |
アカネ大納言 | 濃赤色で烏帽子形 187g(1000粒) |
