素材図鑑

牛乳 MILK

醍醐味が日本酪農の初縁

 酪農の歴史は古く、文明が始まるころにはもう 中央アジアからアフリカにかけ定着していたと考えられています。 日本へは中国から仏教とともに伝来し、時の朝廷は国内に酪農を広めようと苦心したようです。 それは、経典の中にある聖なる「醍醐」をなんとか作り出そうという考えからでした。 この醍醐というのは、最上の美味をもつだけでなく、 口にするとどんな病気も消え去るという神秘の力があるというものでした。 醍醐を作る方法は、牛乳を発酵させ酪を作り、 その酪を生成して生酥(しょうそ)を、そして生酥から熟酥を作り、 その熟酥から最後に聖なるものとして醍醐が生まれるというものです。 醍醐は乳製品であることは確かですが今でも謎で、 最上のものを味わう「醍醐味」という言葉だけが残っています。

北海道で本格乳製品が

 北海道の開拓が始まると同時に、欧米の農業技術や指導者が次々と来道します。 その中で近代酪農は特にめざましい発展をみせ、 本格的な乳製品が北海道で矢つぎ早に生まれていきます。
 例えばバターは1873年(明治6年)に作られ、その2年後にチーズも作られています。 アイスクリームは牛乳と澱粉に砂糖を混合して凍らせた アイスクリンというまがいものがそれまで出回っていましたが、 1923年(大正12年)、札幌で本場アメリカ仕込みのアイスクリーム一般発売も始まっています。

ホルスタイン、大いなる母

 北海道の乳牛のほとんどがホルスタイン種です。 これはオランダ原産の大型乳牛です。 生後2年で出産し、約10ヵ月のあいだ乳を出します。 以後、年に一頭ずつ子牛を産みつづけ泌乳をします。 乳量は出産4〜5度目あたりがピークで、 一年間の乳量は6,000〜7,000kgが平均的なところですが、20,000kgを超える乳牛も北海道にはいます。 乳牛は汗腺が未発達で、夏など不快指数が上昇すると乳量も乳質も低下します。 北海道の牛乳が美味しいのは、この爽やかな気候と飼料の豊かな広い大地のおかげです。

吸収されやすいCaとB2コンビ

日本人1日の栄養所要量と牛乳(濃厚)200mlの栄養量

ミルク
【 主な生産地ベスト5 】
平成17年度 (牛乳生産量)
平成10年度、生産量
【 バター・チーズの種類 】
バター属類
醗酵バター系
原料クリームを乳酸菌で発酵、特有の発酵臭が特徴です。
甘性バター系
発酵させずにクリームを殺菌処理して作る。国産の多くがこれです。
中性バター系
保存性を高めるため、クリームの酸度を低くして製造したもの。

チーズ属類
ナチュラル系
乳酸菌あるいは酵素で凝乳を作り、乳清を除いて固形化したもの。
プロセス系
ナチュラルチーズを粉砕し、加熱溶融で乳化させ成形したもの。
超硬質類 パルメザン、ロマノなど
硬質類 チェダー、ゴーダなど
半硬質類 ポー、サリュー、ブルーなど
軟質類 カマンベール、クリームなど
北海道の素材図鑑・食材のまめ知識